ジャニ「ネット嫌い」の行方

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 ジャニーズ事務所に所属するタレントが、ある雑誌の表紙を飾ったとする。購入のためファンがネット書店にアクセスすると、異様な状態に気づくだろう。表紙の紹介画像でタレントが映っているはずの部分が、汚いグレーに塗りつぶされているのだ。

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 ご存じの方も多いだろうが、とにかくジャニーズ事務所はネットが嫌いなのだ。新聞社やテレビ局という大メディアでも、撮影した写真や動画はネットでは使わないよう“自主規制”を求める。返す刀で自社のタレントがSNSなどを使うことも禁じてきた。ある雑誌記者が振り返る。

「数年前、テレビドラマの制作発表を取材した時のことです。写真撮影が始まったのに、主役を務めるジャニーズ事務所のタレントがいないんです。それでもカメラマンは主演女優を中心に撮ってくれていたんですが、しばらくすると司会進行の担当者が『ネットメディアの方は撮影を遠慮して下さい』と呼びかけて、そのタレントが登壇しました。とにかくジャニーズのタレントの写真はネットでは使わせないぞ、という姿勢が伝わってきましたね」

 もし“紳士協定”を破ると、その代償は大きい。関係者からは「ジャニーズの方針に従わないメディアは、受付レベルで排除される」との証言が多く聞かれる。とにかくネットを嫌忌し、メディアには強面で対応しているのだ。

ネット解禁に踏み切った元SMAPの3人

 ところが現在、それに“反旗”を翻す動きが注目を集めている。ジャニーズ事務所を退所した元SMAPの3人が、ネット解禁を宣言したのだ。

 9月24日、インターネットテレビ局「AbemaTV」は、元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が生放送の特別番組「72時間ホンネテレビ」に出演することを発表した。更に公式サイトに3人の写真を掲載。これまでにもテレビドラマや映画の公式サイトに、ジャニーズタレントの写真が掲載されたことはあったのだが、それでも強いインパクトを与えた。

 更に番組の内容が「香取がインスタグラム、草なぎがユーチューブ、稲垣がブログを使う」と発表されると、「元SMAPが遂にSNSを解禁した」と大騒ぎになった。

 それにしても、なぜジャニーズ事務所は、これほどまでにネット上の写真公開にうるさいのだろうか。『「世界に一つだけの花」の意味―SMAPが教えてくれたこと』(太田出版)の著者で、ノンフィクションライターの小野登志郎氏が振り返る。

「もともとネットのない時代でも、ジャニーズはタレントの肖像権に厳しい事務所として有名でした。無断使用を問う裁判を起こし、勝訴した実績も持っています。大手メディアも事務所の意向に従った方が、タレントの写真や動画を独占的に使えるので都合がよかった。ジャニーズ担当の記者が率先して自主規制を行っていましたし、それは今でも変わりません。一方、規制で排除された小さな出版社などは、ファンの女の子が撮影した写真を買い取って掲載するなど、ゲリラ的に規制の間隙を縫っていたものです」

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